No.186
    2015.01

                                                                                             



秀句奨選




                                                                      
茶の花や紙人形のうすまぶた 瀬古 多永
芝に影落として秋の行きにけり  帆刈 夕木
冷え性の稗の種ですわたくしは 遠山 郁好
木菟や正にまじめに鬱っぽく 阿保 恭子
手をかけずそうして物は枯れてゆく 石山 一子
ざざ漏れの晩節冬至かぼちゃ煮て 市原 光子
悪役の居ない台本マスクする 上田 久雄
冬の寺微塵はひかりまみれなり 大高 宏充
白昼夢雪の地平へ母を置く 菅原 和子
髪切って頭にしみる刈田かな 鈴木 修一
初鶏や力いっぱい泣く孫と 久保 筑峯 
ストーブが猫あたためる独学よ 河野 志保
老院に閉じこめられし文書くや 小林 一枝
ふりむけば枯れているのは家だった 坂本 春子
冬薔薇骨まで見える怪我をして 鈴木 幸江